運転する人なら気が付くかもしれない、
路傍の落書きが消えた。
コーラル(サンゴ)文字とも知られる
真黒な溶岩地に白い小石(サンゴの死骸)
で描いた落書きが全部消えた。
毎日運転してたら
その微妙な変化に気が付かぬかもしれぬが、
三年半程前から始まった作業だ。
ボランティア団体が週末集まり
コツコツと一石づつ拾い集めて
今ではほとんど見当たらなくなった。
もちろん探せば小規模の物はまだあるが、
意識しないで運転すれば
ただの自然体溶岩大地光景になった。
落書きが無くなるとは喜ばしい事だが
素直に喜べない理由がある、
誰も予想しなかった余波だ。
コーラル文字落書きは
古そうな落書きのサンゴを回収し
それで新しい落書きを描くというリサイクル式だった。
使用されるサンゴは
ビーチに転がってるすでに死んだもので
環境や生物に害を与えぬエコっぽいシステムだった。
その描の具サンゴがなくなったらどうなる?
人々は落書きを諦め
賢明と環境保護に努めるのか?
Fat chance!
展開は最悪、まだ数少ないが
チョーク質やペンキ類を使った落書きが出現。
チョークはいずれ洗い流れるが
ペンキは半永久的。
それにペンキを消そうと試みた様な跡も見られる。
何を使って消そうとしたのかは解らぬが
跡は消えても汚染された環境はそう容易に消せない。
コーラル文字はそのまんまにしておけばよかったのか?